◇◆◇創業を検討されている皆様へ◆◇◆
◎創業するにあたって大切なことは「目的と信念」です。
創業時の計画や見込みは、創業後崩れることも多く、その時「創業したことが失敗であったか?」と、自分に問いかける時もあるでしょう。そんな時、目的と信念がしっかりとしていれば、継続することができるのです。「商売はあきない(飽きない)」根気強く、粘り強く続けることが大切な時もあるのです。困難にぶち当たった時、それを打破できる力は、確固たる目的と信念から生まれます。
今、創業を検討されている皆様、ぜひ、もう一度「目的と信念」を確認してください。
◎創業に必要なことは「家族の理解」です。
家族の協力なくして創業は成功しません。創業当初の自信が崩れた時、支えになるのは家族です。家族に対する責任があると力が湧いてきます。家族が信頼できる協力者である人は強いと言えるでしょう。
また、家族すら説得できない、理解が得られないのであれば、事業がうまくいくとは言い切れません。また、困難にぶち当たった時に四面楚歌となる可能性があります。家族は良き理解者であり、最大の協力者であるのです。
◎創業にあたってあると良いのが「経験と知識」です。
創業する事業についての、経験や知識はもちろんのこと、社長となれば、法律、経理、税務、労務などの幅広い知識も必要です。このうち、事業についての経験や知識は、自らが頼りです。人脈等もあると良いでしょう。フランチャイズ加盟であれば、人脈や経験を補うことができ、また知識は自ら求めれば身に付くものです。
一般的な法律、経理、税務、労務などは多くの専門家がおりますので、協力者がいると大変心強く、自らは事業に専念でき、営業活動に注力できます。事業の裏方仕事に時間や労力を取られすぎると、思うように営業が出来ず、いつまでたっても軌道に乗らない経営となってしまいます。
事業のアイディアは裏方仕事をしていても生まれません。営業先や現場に出てこそ新たなアイディアや人脈が生まれるのです。
1.まず、事業計画を立ててみましょう!
創業の目的や具体的な事業内容および中長期的なビジョンと実現の可能性などを考えた上で、仕入・販売計画、資金計画などを立ててみましょう。世間のニーズに応え得るものであるか?も重要な点です。また、自己資金は多いに越したことはありません。創業当初から多額の借金を背負うと返済の負担大きく、なかなか利益が出なくなり、苦労する可能性もあります。なお、自己資金が20%はないと、埼玉県の制度融資(独立開業貸付)は受けられません。概ね30%くらいは用意している方が多いようです。いずれにしても資金計画はゆとりがあったほうがよろしいかと存じます。
2.事業形態を決めよう!
次に事業形態を考えます。会社組織とするのか個人事業でいくのか?
以下の表を参考にしてください。
|
会社組織 |
個人事業 |
設立手続き |
費用と手間がかかる。 |
比較的簡単にスタートできる。 |
対外信用力 |
新規取引先の開拓や従業員の確保等の面で比較的有利。 |
基本的に信用力はない。 |
責 任 |
有限責任 (株主が有限責任を負う。つまり、個人と法人が財産上分離されており、法人の借金を個人は返済しなくても良い。しかし、会社の借金等について、社長が保証人となるケースががい。) |
無限責任 (負債等は全て個人である社長が責任の持ち、万一の場合は個人資産で弁済をすることになる。) |
税 金 (所得が少ない場合) |
△ |
△ |
税 金 (所得が多い場合) |
〇 |
× |
3.許認可について考えよう!
会社を設立されるかたは、会社設立後の許可申請となるのがほとんどです。
営業するために許認可が必要な事業はいくつもあるので、下記を参考にして
ください。許認可が必要かどうかわからないときは、関係窓口で確認するか、
当事務所までお問い合わせください。
※なお、多くの場合許認可の申請は会社設立後になります。
◎都道府県庁等の許可
建設業・宅地建物取引業・運送業・人材派遣業・旅行業など
◎警察署の許可・届出
接待を伴う飲食店(スナックやクラブ等)・深夜酒類提供飲食店
古物商(中古車や古本、リサイクルショップ等)・マージャン店
◎保健所
飲食店・旅館・医薬品の販売・食肉、魚介類販売・理容業・美容業
4.いよいよ設立手続き
いよいよ会社の設立手続きに入ります。
会社設立にあたっては、発起人が定款を作成し、出資をして、設立登記をする
のが、一般的です(発起設立)。発起人が定款を作成した後、出資者を募って、
出資をしてもらい、創立総会を経て、設立登記をする方法(募集設立)もあります。
ここでは、比較的利用されている発起設立について説明致します。
○定款には、絶対的記載事項というのがあり、これらの記載がなければ、
その定款は無効とされます。
①商号 ②目的 ③本店の所在地
④設立に際して出資される財産の価格またはその最低額
⑤発起人の氏名(名称)・住所
⑥発行可能株式総数
○これ以外にも相対的記載事項(記載しなければ効力を有しないもの)や
任意的記載事項(定款外に記載しても良いもの)があります。
○これらについては、いずれかの事務所に依頼するのであれば、任せてし
まえばいいでしょう。しかし、ご自身で全て手続きをされるのであれば、
設立解説本を一冊購入される事をお勧めいたします。定款は会社の憲法
です。会社を統治するにあたり、経営者が定款の意味内容を知らないの
では困ります。自分の会社ですから、自分の会社の基本ルールはしっか
りと把握しておいてください。そのためにも、ご自身で全ての手続きを
される方には、解説本を一冊購入し、読んでいただく事をお勧めしてお
ります。
◎なお、当事務所で設立をされる方は、作成した定款の解説をしておりま
すので、解説本の購入は不要です。
○作成した定款には、公証人の認証が必要です。定款の認証は公証人に
作成した定款を提出することでできます。その際、公証人の報酬と収
入印紙代が必要になります。
○定款の認証をする際は、あらかじめ公証役場に連絡をし、打ち合わせ
をしてから伺うと良いでしょう。
○なお、電子定款を作成し公証人の認証を受ければ、定款に貼付する収
入印紙代40,000円が節約できますが、設備が必要です。法務省の申請
用総合ソフトやAdobe Acrobat、公的個人認証カードやカードリーダ
ー等を、このためだけに準備するのは不経済かも知れません。
○次に定款の規定に従って、出資を履行します。
発起設立の場合、出資の履行は、出資金を発起人名義の銀行口座に入
金することで行います。この際、当該口座は発起人名義の新しい口座
がよろしいかと存じます。
○そしていよいよ設立登記を申請します。株式会社設立登記申請書に必
要書類を添付して、管轄の法務局に申請します。申請に不備がなく、
後日、登記が完了すれば、申請書の受付日が設立の日となります。
○商号や目的、本店所在地などと一緒に、会社の代表者についても登記
されます。代表者(代表取締役)は印鑑を法務局に届け出る事になっ
ておりますので、会社代表印は登記申請時までに用意してください。
設立手続きに かかる費用 |
ご自身ですべて手続きを される場合 |
当事務所をご利用いただく場合 (設立登記申請をご自身でされる方) |
定款認証費用(印紙代) | 40,000円 | 0円 |
公証人報酬 | 52,000円 | 52,000円 |
設立登記手続き |
150,000円 |
150,000円 |
司法書士報酬 |
0円 |
0円 |
当事務所報酬 | 0円 |
40,000円 ~ |
合計 | 242,000円 | 242,000円 ~ |
ご注意ください: 設立を急がれる方(一日でも早く)につきましては、まず状況をお聞かせ
ください。電子定款ではなく紙ベースの定款となり価格が上がったり、場合
によっては、お断りさせていただく場合もあります。
また、状況により、当事務所の報酬は変わることもございますので、ご了
承ください。総費用につきましては、ご依頼前にご確認ください。
【当事務所の行動指針】